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2011年 09月 07日

コラム その2  *初心*

各蘭界でお世話になり30年が経ちます。

元々18の時に富貴蘭と接してはいたのですが、当時はまだ葉あたり幾らの時代。そんな価格表が存在していました。

今の富貴蘭界と比べれば10分の1の愛好者しか居なかったでしょう。
古典園芸界で日の目を見るちょっと前の話です。

当園先代の親父が、観音竹を商っていて、その取引先が大阪の御堂筋、大丸にお店を出されていました。

富貴蘭の注文を貰ったのですが、親父も私も、富貴蘭の富の字も知らず、浜松の天王植木、斉藤さんを訪ね、東出や玉金剛、西出都、金孔雀等の初級品を分けて頂き、注文に間に合わせました。

これが富貴蘭の仕事の始まりでした。

20歳の頃、安城市で日本富貴蘭会の大会が開催される情報を聞き、初めて一人で出向いていったこともありました。

大会のセリで、1本立ち大江丸縞が出て、15万円の声を掛け、1万円差の16万で競り負けた記憶があります。

あの時は、本当に悔しい思いをしました。

知識も自信も相場感もないので当たり前ですが、自分の中では、あの時競り負けた大江丸縞が、今でも最高の木になっています。

by 0130hide | 2011-09-07 23:24 | 蘭亭 コラム
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